11月27日 六十の旅立ち

日経夕刊に仏教学者の佐々木閑氏のコラムがありますが今日のは三蔵法師法顕さんの話。因みに三蔵法師とは個人名ではなくインドから伝わったお経を漢文に翻訳したお坊さん達の総称とのこと。で今から1600年ほど前この法顕さんは長安を出て徒歩でインドに行きまだ中国に伝わっていない仏教の聖典を手に入れスリランカでインド語をマスターし帰りはそこから船に乗り東南アジア経由で青島の近くに漂着した。艱難辛苦の連続だった。彼が出発したのは60歳中国に戻ってきたのが80歳近くそれから死ぬまで本来の目的である翻訳に取り掛かったのだと。法顕さんの一生を俯瞰すると60歳までが準備期間でそこから本当の人生が始まったといえる。彼のような生き方は到底叶わないがせめて志だけでも剛毅質実で通したい。人生100年時代の一つの手本として佐々木氏の学校で社会経験を積んだ後一念発起して仏教学の道を志している人達への励ましの話とくくる。痛し!