9月7日 営業担当者の雑記
今朝会社の近所の屋敷森で蜩がないていました。「また蜩のなく頃となった/かな かな/かな かな/どこかに/いい国があるんだ:山村暮鳥」夏の間はアブラゼミに占領されていた森の木々に蜩が止まり始めたのでしょうか。そしてメスを呼びどこか地中深くにあるいい国に戻るのでしょう。彼らにとっては短いそしてとても大切な夏。そして蜘蛛が鳥がいるとても危険な大空で生き残った蜩はきっと夏を謳歌していい国に戻るのでしょう。40歳という短い生涯だった山村暮鳥は自らの境遇を蜩に託し、そしてクリスチャンであった彼は天国にに行くことを願ったのでしょうか。「おおい 雲よ ゆうゆうと 馬鹿に のんきそうじゃないか どこまでゆくんだ ずっと磐城平の方まで ゆくんか」ゆったりとした平易なことば使いの中に溢れる優しさと寂しさ。晩年の作品は信心のない私でも心が平たくなりそうです。