9月5日 営業担当者の雑記

我が家の萩が大分開いてきました。万葉の時代から萩は非常に人気がある花のようでして山上憶良は「萩の花尾花葛花なでしこの花をみなえしまた藤袴朝顔の花」と歌っています。ここでいう朝顔はききょうともむくげとも言われていますが他は今の花と同じようです。萩の花はその花の色形から何となく可憐だとか、ひっそりだとか大人しいイメージがありませんか?私が勝手にそう感じているだけかもしれませんが。実際は大違いですよね。我が家のは一本しか植えていないのに根は増え上にも横にも物凄い勢いで伸びています。少し位乱暴に切っても一向に堪える気配はありません。今年の春もしっかり咲いたのですがまた元気に赤紫色の花が付き始めました。芭蕉の句に「ひとつ家に遊女も寝たり萩の花」となんとも色っぽい句がありますが一般的な山萩だとすれば少々お年を召した方あるいは柳腰というよりはぽっちゃりぎみの女性なのかもしれません。いずれにしても芭蕉の虚の話ではありますが。

6月1日 営業担当者の雑記

「ゆひ目解ばみな咲て居り萩の花:田上菊舎」昨日こんな句を見つけました。作者は天明・寛政の女性俳人のようですが何故気になったかというと、実は我が家の萩がまさにこの状態なのです。萩は毎年切っても切っても新しい芽を出ししかも伸び方がとても速くあっという間に1mほどになりました。枝をどんどん伸ばし横を通ることも出来ないので支柱をたて紐で結っているのですが、更に上に伸びるので一度紐を解いたところこの句のような状態が現れました。万葉の昔から好まれ秋の七草の一つでもあることから、勝手に萩は秋の野に赤紫色の小さな花を一杯付ける情緒のある花だと思い植えたのですがこれが間違いです。物の本に依ると荒れ地には他に先駆けてこの花が咲き英語でもBUSH CLOVERというようです。何しろ強い植物です。まあ腕白な子が時々見せる笑顔とでも思って精々大事にして行きましょう。