3月3日 米朝の新作発見

昨日の新聞に7年前に亡くなった人間国宝の落語家、桂米朝さんの新作落語草稿が自宅で見つかったと報じられていました。彼は戦後の混乱期に落語が衰退してしまうのを恐れ必死で落語を収集しその語りを後世に残すために本人が落語家になったともいわれています。学研肌の人のようだが話はばかばかしくししっかりと大阪商人の言葉をしゃべる落語家でした。あえてそのようにいうのもいわゆるテレビで見る少々うるさい大阪弁が一般的になっているからなのですが。とにかく古い話を再興し実際に高座に挙げた(私はその功績が人間国宝級だと思うのですが)まったくもって落語界の大恩人です。というわけでもっぱら古典だと思っていたのですが新作も作っていたのですね。裏紙のメモなどから米朝30歳半ばの作のようだとのこと。会話文の形ではないとの事で息子の米團治が話を練り上げネタにするのかもしれません。親父が作った噺を息子が仕上げるというのも乙ですね。