1月11日 米團治

昨日恒例の桂米團治の「噺小屋新春スペシャル」に行ってきました。これは米團治が年2回銀座ブロッサムで開く独演会+弟子連れ公演です。私は多分この企画が始まった頃から行っています。亡くなった桂米朝が大好きでその息子小米朝(今の米團治)も追いかけることになりました。かれの芸風は持ち前の美声で明るくバカバカしくそれでいて親譲りの芝居噺は堂に入っています。モーツワルトが大好きで自分でもオペラをやりパリ公演ではフランス語で一席したそうです。今回は「三枚起請」という廓話を最後にしたのですが私には古今亭志ん朝の色っぽい艶のある話っぷりが頭に残っており米團治の話に少し違和感がありました。正月なので明るく陽気にガハハという意図だったのかもしれませんが廓の女性の手練手管、それに騙されてしまう男三人という筋立てなのでもう少し人情、お女郎さんのちょっとした寂しさ、意地みたいなものがでていればなどと講釈を垂れています。

1月17日 営業担当者の雑記

去る1月13日に新春恒例米朝一門の落語に行ってきました。この銀座での催しはどのくらい続いているのでしょうか私も毎年通っています。何しろ米團治が小米朝のころからの大ファンなのです。今回は「上方落語の花形来る」と大層厳めしいタイトルでしたが会場についてまず驚いたのが座席です。28列28番と二階席最後尾。なんと大入り満員です。米團治も冒頭言っていましたが、こんなことは初めてだとか。今回は若手のホープ吉弥の「試し酒」がとてもいい出来で米團治はどんな高座になるのか期待していましたが十分大満足の出来でした。「稽古屋」を中入り前「高津の富」がトリでしたが達者なしゃべりと堂に入った所作、圧倒的な歌で3,500円の木戸銭におつりが出るほどでした。「稽古屋」は女性師匠のなんとも粋な様子、登場人物の使い分けも申し分なし。「高津の富」は上方落語らしい大仰な口ぶりがいかにも新春らしくもう涙を流し笑い続けました。