10月18日 秋風景
昨日会社のそばにある国分川沿いの畑で群れを成した小鳥がマーチングをしているのを発見しました。一糸乱れぬ隊形で上から下へ、すぐに上昇し今度は方向を変え一直線になったかと思えば先頭を切るリーダーを中心に広がり地面スレスレの滑空。何とも見事な演技です。何をしているのか何という鳥なのか留鳥なのか渡り鳥なのか全くわかりませんがもう何年もこの時期になると同じような光景を見ます。「大空に又わき出でし小鳥かな:虚子」もうこれ以上の表現はありません。青空の中にイワシ雲が広がりいつどこからともなくやってきた小鳥たちはまるで秋空から湧き出したように飛び回っています。あんなスピードで飛びながらよくもぶつからないものだとかはぐれる奴はいないのかなどと思ってしまいますがさすが巨匠。たったの17文字で私が400字を費やしても伝えきれない感動をいとも簡単に詠んでしまいます。生涯に20万句ともいう作品を残した虚子の句。