7月28日 桂米團治公演

落語が好きでない方にはごめんなさいのテーマです。私は年2回銀座ブロッサムで公演される桂米團治独演会には必ず出かけています。彼が前名桂小米朝の時代からのファンです。親父が人間国宝の米朝であるにもかかわらず伸び伸びと育ちとても好感が持て東京落語ではあまり聞かない芝居噺や米朝が復活した古い話などを太い明るいいかにも放蕩息子が似合いそうな風体で語ります。彼は芝居、オペラが大好きで枕によく使っています。今回も京都でプロとオペラを歌ったさわりを聞かせ喝采でした。3席の内容で米朝復活の「稲荷俥」人情噺の「たちぎれ線香」最後は得意の芝居をふんだんに演じる「質屋芝居」泣かせ、笑わせ、感心させとサービス満点の公演でした。今回は三味線ふたりと称してともすればお囃子だけに活躍する三味線のお姉さんがビートルズを弾き、オペラを歌いまあこれでもかと三味の魅力を教えてくれた桂小すみと浅野美希の競演も新趣向で結構でした。

1月15日 桂米團治公演

去る12日に恒例の銀座ブロッサム「桂米團治独演会」に行ってきました。この公演は正月と夏の2回あり私はこれを見ないと新年になりません。米團治は毎回違う弟子を連れており今回は團治郎と吉の丞が一席づつ師匠が3席でした。まずは「軽業」という伊勢参り道中の縁日にでている見世物小屋の様子を正月らしくにぎにぎしく話し次に「一文笛」という米朝が得意にしていたスリの話。掏り仲間の仕事ぶりを自慢・紹介(?)する話です。最後は「池田の猪買い」。ある冷え性の男が大阪北西部の池田に猪の肉を買いに行った時の話。米團治は何しろ声がでかくよく通り(オペラ公演の経験あり)また様子がいいので小米朝といった時代から見ていました。今回はその片鱗だけでしたが芝居噺が得意で所作も実に確かです。かといって芸一筋といった様子はなく若旦那噺も色っぽい擽りもいやらしくなく十分にスケベで大好きな芸人の一人です。だんだん成長して弟子を見るのも楽しみです。