11月14日 木の言葉
通勤の行き帰りに睡眠薬代わりに文庫本を読んでいるのですが非常に面白い本に出合いました。「樹木たちの知られざる生活」という題で独で森林管理官をしていたペーター・ヴォールレーベンという人が書いたものです。中には木、森のエピソードが沢山書かれているのですがぱっと目に付くのが「木の言葉」。辞書によると言葉を使ってコミュニケーション出来るのは人間だけとのことですが(この定義はいろんな動物たちが言葉を自在に操っているのが最近報告されていますので怪しいのですが)木も自分を表現する手段を持っているのだという。例えば芳香物質。匂いによって天敵に会ったり災害が近づいていることを遠くにいる仲間に知らせたり根を通じ電気信号で情報を伝達したりあるいは共生している菌類を仲立ちにして想像できないほどのネットワークを森中に張り巡らしたりしているようなのだ。最近の研究ではある種の木は根から音を発しそれに別の苗が反応したという。もしかしたら植物も音を使って情報交換しているのかも。