8月30日 子規の新出句

東京の子規庵保存会が29日正岡子規の新出句が見つかったと発表しました。句は「吾健にして十のみかんをくひつくす」病に伏していた時の句。旅行中に大喀血をし肺結核と診断されさらに結核菌の為脊椎カリエスになり以降寝たきりの状態になった。そんな中1897年1月2日自宅に弟子や客が集まり一筆寄せた「歳旦帳」と呼ばれる冊子に書かれたものだという。沢山のみかんの絵も添えられており別のページには「はつへの出」という文章とともに子規と見られる人物が布団の上で屁をする絵もあるとのこと。彼は病床にあっても創作欲は衰えず言葉を探求し百科事典の類を作るなど短い命の中で明治の文学者のなかでも傑出した仕事を残しています。夏目漱石や高浜虚子などとの親交も深く彼が亡くなったことを留学中のロンドンで聞いた漱石の追悼句「手向くべき線香もなく秋の暮れ」などの5句はその落胆ぶりが伺えます。辞世句「糸瓜咲きて痰のつまりし仏かな」