3月5日 営業担当者の雑記
今日は二十四節季の「啓蟄」これは虫等が冬籠りの土の中から出てくるという意味だとの事ですがここ数日の暖かさには多分虫たちもびっくりしたのではないでしょうか。この時期私の好きな句に「地虫出て土につまづきをりにけり:上野章子」があります。上野さんは虚子の六女とのことです。作句の才能が遺伝するのかは少々疑問がありますが何とも春の情景がうまく表現されています。ずっと土の中にいたので外の景色に慣れないのかはたまた暖かくなってきたのがうれしくてはしゃぎまわっているのか分かりませんが地虫のそして土までもがうきうきしてでこぼこしているような感じがします。数日の暖かさで一気に開いた梅は昨晩からの雨で大分散っています。寒暖を繰り返しながらこれから本格的な春に向かって季節が動いていきます。ついでに「春雨や土の笑いも野に余り:千代女」もご紹介しておきます。どちらも柔らかく繊細に季節の移ろいを切り取った句ですね。