9月21日 中秋の名月

今日は中秋の満月が拝める日だそうです。テレビなどで報道されますので毎年顔を拝みに外に出ていますが今年は天気が持ちそうとのことなので楽しみにしています。子供たちがいなくなってからは妻とお団子を食べる程度ですが昔は結構大切なイベントだったように記憶します。江戸時代イベントがあまりない頃は月見は大事な行事だったようでそれにまつわる句もたくさんあります。特に芭蕉はとても月見が好きだったようであちこちに観月に出かけていますが私は一茶の「名月を取てくれろとなく子哉」が気に入っています。随分歳が行って結婚した一茶は子供を溺愛したようです。確か生まれた子供は次々に亡くなっていき奥さんも亡くし一茶の憔悴は大変なものだったようです。もう何をしても可愛い子供、障子を破っても怒るどころかけしかけたりしています。そんなかわいい子供が更に無類難題を言うのですね。どう子供に対応したのか困った一茶の顔が浮かぶようです。

10月1日 中秋の名月

今日10月1日は旧暦でいうと8月15日ということで中秋なんですね。午前中は曇っていましたが夕方の天気を見ると大分晴れてきましたので今夜はお月さんが見えるかもしれません。我が家では子供がいたころから満月にお供え物をするといった習慣はありませんが適当に饅頭を買ってきたりということで月より団子の口です。それでも「今日の月はきれいだね」程度の会話はしております。名月をとってくれろと泣く子供はいませんし、この世をばわが世とぞ思うほど満足しているわけでもありませんが、それでも帰社途中に空を見上げ何となく気分がよくなり晩飯が旨いなどということは結構あります。西行に「面影の忘らるまじき別れかな名残を人の月に留めて」というのがあります。西行が若いころに思いを寄せたやんごとなき人の思い出なのでしょうかとてもしっとりとした歌ですがそれほどまでに心に留めている女人もいませんので平和なお月見が楽しめます。

 

10月5日 営業担当者の雑記

昨日は中秋の名月でした。といっても会社からの帰宅途中でも家からでも月は拝めませんでした。テレビでは雲間から覗いた月を映していましたがあんまりくっきりですと少々風情が減る気がします。また実は中秋の名月は満月ではなく2日後がまん丸になるのだとか。これは結構ややこしい話の様で旧暦と新暦の差からくるようです。確かに季語は旧暦がベースですので今の感覚で言うと大体一月ほどズレていると聞きます。因みに私が生まれた日の新旧暦を調べて見るとやはり大凡一月ズレていました。我が家では中秋といっても何かすることはありません。大概お団子位はあるのですが昨晩は珍しくそれもなく奥方の「今日は中秋の名月ですよ」というアナウンスだけでした。この時期になると毎晩月見をしていたという芭蕉翁も「月見する座に美しき顔もなし」などといっていますがやはり花も団子もあった方が宜しいようで。