6月15日 ナツツバキ
このところあちこちのお寺に咲くナツツバキの紹介があります。今日の夕刊にも京都右京区東林寺の公開が始まったと出ていました。会社の門わきにもこの花が植わっており少し満開を過ぎたかな頃です。ツバキに似た直径5~6cmほどの柔らかそうな白い五弁の花の中に長く黄色いおしべがあります。薄緑の葉もいかにも今の季節にぴったりです。ところでこの花お釈迦様入滅の際まわりに咲いていた甘い香りの黄色い花が真っ白い花に変わったという言い伝えがある「シャラ」の木と混同されているようですが、「シャラ」はネパール南部からヒマラヤに自生する科も違えば花の色も姿かたちもまるで違う花のようです。「祇園精舎の鐘の声」で始まる平家物語の一節に詠う沙羅双樹の木はナツツバキで「シャラ」を見たこともない当時の人が勝手に想像したのでしょうね。それでも真っ白く優雅な花が一日で散るのは何となく仏様と結びついてもおかしくはないように思います。