10月14日 営業担当者の雑記
2016年のノーベル文学賞にボブ・ディラン。驚きました。今や私の頭の中では思い出の人、懐かしい人、青春ま只中の人というイメージですが実はちょこちょこ来日しておりそのたびに今度こそはと思いながら今に至っています。授賞理由は「偉大なアメリカの歌の伝統の中で、新たな詩的表現を創造した」とスウェーデンアカデミーは説明している由。日経朝刊文化面に佐藤良明氏が寄稿し「往年の若者たちの革命が半世紀を経て、ストックホルムでその総仕上げの儀式を行う。そこでスポットライトを浴びるのもやはりディランというわけだ。」つまり現代の私達にとって「文学」もまた商業文化の外側に位置するものでなく、その変化を生みだす中心にディランがいた。そのディランを過去数十年反商業的スタンスを強めてきたノーベル文学賞が顕彰してしまった。一種の無血革命が起こったのだと言う。今回の受賞は「文学」を異様に崇高なものにしてしまったノーベル賞がその価値判断を変えたという意味で画期的なものだと思います。