7月4日 読売歌壇栗木京子

昨日はここにもこれないほど多忙でした。今週の選は栗木氏お勧め3首とは違い「遣られても仕返ししてはならないと中村哲氏はことば遺せり」2019年12月4日タリバンにより取り返しのつかないその命を奪われた中村哲さん。アフガニスタンでの地道なそして具体的な活動はアフガニスタンの人たちのみならずただ憧れしか持ちえない私の心も震わせました。なんで、どうして彼が、彼の命が。と惜しむ気持ちは何年経っても消えません。危険極まりない当時のアフガニスタンで一方的に与えるのではなく彼らと一緒になって自らの体を動かし生きるすべを開拓していったのですね。現地の人たちに溶け込み一歩ずつ夢を実現していったのですね。彼の命を奪うのにどんな理由もありえません。きっと殺人犯も今頃は「とんでもないことをしてしまった」と悔やんでいることでしょう。こんな日本人がいたんだと過去形で語ることの悲し、虚しさ。この作者と同じ思いです。