6月13日 読売歌壇栗木京子

今週の選は「主脳らよ被爆写真を凝視せよ空から死が降ってきたのではない:若林明良」先日のG7サミットでは関係者の努力のおかげで首脳たちに平和資料館を見る機会が設けられました。こんな悍ましいことが我が身に起こるとしたら誰も原爆など持たないでしょう。核抑止力という大義名分で原爆を持ちたがる人たちはゆめゆめ自分たちには起こらない、自分たち一族は被害を避けられると思っているのでしょうか。「核も辞さない」という脅し文句は言われたほうもそれがチキンレースであり実際にあり得るとは信じてないから効果的なのであって、もし本当に使う可能性があればそれはすなわち人類の滅亡につながり、万が一生き残ったとしても戦争の勝者としてではなく「かつて地球上で反映していた人類の生き残り」と次の征服者に珍重されるだけです。地球を何回も破滅させるだけの原爆を持ちながらそれでもなお人類滅亡の終末時計を進ませるのでしょうか。