4月3日 読売歌壇栗木京子
今週の選は「雪やなぎ小米のごとく白白ときらめくあした亡き人を偲ぶ:山田和令」もうこれは読んだ通りの歌ですね。雪柳はその花の色そして散った様から小米花との別名をもっています。雪やなぎの散った様子をみているともう鬼籍に入った人のことを思い出すというのです。友達なのか先輩なのか生きている時に一緒につるんでいた人が大好きだった雪やなぎ。勝手な想像ですが春になると律儀なほど毎年枝にびっしり小さな花をつける雪やなぎが好きな人、きっと真面目で芯の強い方だったのでしょう。毎年この時期になると思い出すのですね。今、家の庭では海棠が満開ですが私はこの花を見るたびに母のことを思い出します。こんな派手な花が好きだったんだな、いかにも賑やかなことが好きだった母好みだな等と生前のことが思い浮かびます。亡くなってから早17年普段は思い出すこともないのですがこの時期になると海棠の花とセットになって在りし日を偲んでいます。