2月27日 読売歌壇栗木京子
今週の選は「切断した右手中指のいとしさよ春になったら芽吹くといいね:小暮みち子」これはなんといえばいいのか。学生時代家業を手伝っていて旋盤で指を2本切断した先輩がいました。すぐに切断部分を縫い合わせ外見はくっついてるように見えますが神経は繋がっていないので自由には動かせません。ハンドボールのキーパーだったのですが痛みを感じないと危険なので選手は止めました。私は頸椎が神経を圧迫し今指が動かしにくい状態でとても不自由です。切断に比べればはるかに軽症ですがとてもこの作者のように前向きにはなれません。パラリンピックで活躍している選手たちも無くなったり不自由になった体を悔やむのではなく残っている部分を最大限に活かし健常者ではありえないパフォーマンスをしています。「悔やんでも詮方ないなら前向きに」とは心の持ちようなんでしょうがなかなか出来ることではありません。ましてや作者のように笑いにしてしまうとは。