1月23日 読売歌壇栗木京子
今週掲載分は昨年末締切の作品なんだろう。ウクライナの子供たちに夢を与えようとクリスマスに地下で灯をともしたというのが選ばれていましたが私は「森貫主の書きし「戦」の字したたりて思う戦場に流るるものを:村上秀夫」に一票。年末恒例の清水寺貫主の今年の漢字は「戦」でした。もう2年以上戦は続いています。報道では毎日ウクライナのロシアの戦死者数を伝えます。まるでスポーツ番組で〇対△というように。森貫主の筆の先から流れているのは累々しい血であり屍。仏教者の貫主がまるで大勢の犠牲者を供養しているようです。戦争ですから誰かが死ぬのは不思議ではないのかもしれませんが、それが私の子であり兄弟であり親しい人達だったらきっと血涙を流すことでしょう。先の見えないこの戦がいつまで続くのやらそしてどれだけの人たちを犠牲にすれば気が済むのだろうか。私には祈ることしかできませんが、何とか一刻も早く終結して欲しいものです。