10月31日 読売歌壇栗木京子

読売歌壇は選者が10作品を選びそのうち3作品にコメントをつける形式でして私はいつもその三つの中で自分の気に入ったものを紹介していますが今回は一つをえらべませんでしたので二つご紹介「四年生課外活動の米作りのっぺらぼうの案山子が十五本」と「百歳まで生きよと子等は囃し立つ我の寿命を知る人は誰」歌の対象が子供と老人。どちらもユーモアがあります。京子氏が指摘するように前の歌はのっぺらぼうの案山子、十五本と具体的な表現で光景が目に浮かぶようです。また生きる死ぬをこんなにあっけらかんと表現できるのは作者がとても元気だからでもしご病気だったらもっと深刻になったろうと思います。このご家族の方々が作者のことをとても愛しておりまた作者もみんなに慕われている様子が手に取るように現れています。羨ましいご家族です。四年生が作ったお米は誰が食べるのでしょうか、もしかしたら近所の高齢者にお裾分けなどあるのかも。