9月5日 読売歌壇栗木京子
今日は月曜日。恒例の読売歌壇の選評の日です。例によって栗木京子氏の選から「先生も我らも若き合宿の白樺湖だけあの頃のまま:喜島成幸」私は作者の名前を見る前からこれは男性の作だなと思いました。男性の方が過去の甘美な思い出に浸りやすいという我が身からの発想ですが。栗木氏には学生時代洋々とした未来を明るくまじめにおおらかに詠った作品がたくさんあります。そこには学生時代特有のロマンティズムが見えます。数十年経った今栗木さんはその当時のことをどのように振り返るのでしょう。作品として残っているのですから嫌でもその時代がよみがえってくるとは思うのですが、私が思うに彼女は懐かしく思うことはしてもあくまでそのころに感じたことであってそんなにノスタルジックいはならないのだろうと察します。今をしっかり生きている方のようにお見受けしますので。選ばれた作品から栗木氏の方に思いをはせてしまいました。