7月26日 栗木京子

今朝新聞を読んでいたら読売歌壇という欄で栗木京子氏が選者をしていました。「三角の飛び石を踏み賀茂川を友らと渡るかつてのお転婆:松井美枝」を取り上げていました。私は栗木京子氏の学生時代の歌が大好きでこの春ブログにも取り上げたことがあります。「観覧車回れよ回れ想い出は君には一日我には一生」というのは学校の教科書にも出ているんですね。今回の選歌で思い出すのは前にも紹介した「春浅き大堰の水に漕ぎ出だし三人称にて未来を語る」です。どちらも京都の景色。方や賀茂川、方や大堰川と場所は違いますがなんの屈託もない青春の一コマ。もちろん悩みは一杯あったのですがそれを友と語り合いボートを漕ぎ、飛び石を踏む彼女たち。前途には明るい未来しかないように見えます。私の頭の中は数十年前で止まっており現在は現代歌人協会の理事長をしていることも知りませんでした。選評を読むとやはり飾らない素顔が見えとてもうれしく思いました。