3月30日 西行桜
桜に時期になると「西行」さんが出てくるのですが彼は1190年の旧暦2月16日に亡くなったと伝えられています。新暦と旧暦の換算表でみると3月23日と出てきます。まあ大雑把に今時分ということにするとかれはまさに予言通り望月ではありませんが桜真っ盛りになくなったということになります。「花にそむ心のいかで残りけむ捨て果ててきと思ふ」と俗世の欲はきれいさっぱり忘れてきたはずなのに花が心から離れず困ってしまうとでもいった意味なのでしょうか。あの当時に平泉まで二回も行き、桜恋しさに吉野山にこもったりと尋常ではない恋しようです。桜に狂うというのはまさに彼のことを言うのでしょう。本当にたくさんの花にまつわる歌がありますが中でも「春ごとの花に心をなぐさめて六十あまりの年を経にけり」は私の人生はもう桜さくらで一杯。なんと幸せな人生だろうかとまでは意訳しすぎでしょうが十分すぎるほど彼の思いが伝わってきます。