2月14日 雪の玉水

「山ふかみ春とも知らぬ松の戸にたえだえかかる雪の玉水:式子内親王」新古今集にこんな歌がありました。山深いところではまだまだ春は遠いが松の枝や戸の上にはとぎれとぎれに陽にとけた雪のしずくが落ちかかっているといった内容ですが木曜日に降り積もった雪が翌日午後には大分融けようやく2,3輪花を付けた我が家の鹿児島紅梅の花びらから融けた水が光り、落ちていきます。丸いつぼみにも沢山の水滴がついて青空にキラキラ輝いていました。今回の雪は都内より千葉の方が沢山降ったようで我が家の周辺ではまだ融け残った雪が日陰にあります。報道では雪国の積雪は甚だしく交通機関に多大な影響を与え日常生活も不自由だと伝えますので北国ではまだまだ春の訪づれは遠いのでしょうが関東平野部では日一日と春の声が聞こえてきます。久しぶりに雪が降り梅に降った雪と青空を見て「雪の玉水」という平安朝の何とも素晴らしい言葉を思い出しました。