9月14日 金木犀
このところ通勤途中にどこからともなく金木犀の香りが漂ってきます。まだ本当に鼻をかすめるくらいの匂いですが今朝香りの元を発見しました。匂いの場所でふと頭をあげたらあの金色の花が数かたまり見えたのです。山口青邨の俳句に「そこはかとなく木犀の香と人歩き」その人が歩くと懐かしい香りが付いてくるというのでしょうか。家のチェリーセージが出しゃばっており時々玄関の中まで香りを持って入ることがありますがそんな状態なのでしょう。金木犀の香りはとても強いのであちらもこちらも花いっぱいになると少々閉口しますが、今のようにどこからともなく漂ってくるというのが好きです。特に夜、花は見えないのに香りだけがあるというのは一層艶っぽいですね。花の香りは思い出もつれてきます。学生時代校門を入ったすぐのところに大きな金木犀があり毎年この香をかぐと一瞬にして甘美な思い出が蘇ります。春は沈丁花に秋は金木犀に過ぎ去りし日を見ます。