11月9日 どちらがお好き

今年も紅葉狩りに出かけています。先日とても対称的な秋を見てきました。一つは赤城山覚満淵、もうひとつは秩父は中津峡です。覚満淵は湿田で泥炭の上にすすき、茅などが生い茂り私が行った時は華やかな色はなく全体的に山も淵一帯もくすんだ色です。湿田の上に板橋が設えてあり自然がしっかり保護されています。小尾瀬ともいわれているんだとか。ここは新古今秋の三夕の一つ「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ:藤原定家」の世界です。中津峡の方は紅葉の真っ盛り。急峻な渓谷に沿って千変万化の錦模様が見られます。秩父の山々が染まっており一部の山頂には雲がかかっています。ここは百人一首にも採られており、落語にも出てくるほど人口に膾炙されている「千早ふる神代も聞かず竜田川からくれないに水くくるとは:在原業平」でしょう。さてこの錦紅葉とモノクロの秋。私は気分にもよりますが派手目の方が好きです。さてどちらがお好きで?