10月16日 褒められる喜び

今日の日経夕刊に佐々木閑という仏教学者が表題で書いている話。この方大学は工学部だったのだが4年になり研究室に配属されまるで実験が出来なく自分は化学に向いていない人間だと分かり文学部に転向したというのですが元々寺の長男なので縁はあったのでしょう。50歳くらいまで自分は「ダメ人間」というレッテルが気持ちの奥に張りついたままで生きることになったが突然大学当時の教官から彼の退官記念に「君のことは認めていた。面白い道に進んだ学生として仏教の話をしてくれ」と講演を頼まれた。失敗ばかりの自分のことなど忘れているものと思っていたのに講演の後「いい話だった。よかったよ。」よいわれ自分のふがいない人生を真っ直ぐな目線で振り返ることができるようになったという。釈迦の弟子周利槃特の逸話を併せ、偽りのない心で人を褒めることが大好きだ。褒めている場面が大好きだ。褒めている人の顔が仏さまに見えてくると結ぶ。うーむ。