9月10日 和の色
今頃朝顔でもないのですが今朝よその庭に朝顔が咲いているのを見つけました。最近は洋風のグリーンスナップというのですか淡い青のものは結構見るのですが昔からの朝顔はあまり見なくなりました。今日咲いていたのは「ナス紺」で明るくとても上品な色です。蕪村に「朝顔や一輪深き淵の色」という句がありますが如何にも画家らしい表現でこれはいわゆる「紺」だと思います。夏の朝さてこれから暑くなろうという時間帯に如何にも渓谷の少し陰った場所にいるかのように深く落ち着いた紺を見ると気持ちがすっきりします。日本には古来「藍」のように植物由来の色が沢山あります。本当に微妙な色でそれぞれについた名前もとてもしゃれています。季節が移り替わり太陽が少しづつ角度を変えて照らしその時々にふさわしい自然の色使いを演出しています。大柄で派手な色が多かった花々はこれから少し地味にそして休眠のまえのひと時を謳歌するように咲き始めます。