8月24日 オオカミの知恵

先週の土曜日日経夕刊の「あすへの話題」に山下洋輔が執筆した内容をご紹介します。大抵の動物は強い子孫を残すためにメスを争ってオス同士が戦う。オオカミの例では戦っているうちにどちらかが「負けた」と分かるらしい。すると負けた方は地面に横たわって自分の喉首を相手に差し出す。勿論そこを狙われたら終わりなのだがそうはならず、そのポーズをとられた途端に勝った方はそれ以上の攻撃をせず勝利のオシッコの儀式などをしているうちに負けた方は退散するのだという。別な場所で新たな可能性を追求できるわけだ。動物行動学者の日高敏隆さんによるとこういった行動様式はほとんどの動物に刷り込まれており遺伝的にそのような仕組みが備わっているようだという。同じ種族同士で殺し合いをすれば当然種の保存が出来なくなるからなのだろう。翻って人間はというと。極限の武器を手にした人間は今滅亡の淵に立っている。オオカミさん助けてくれと結ぶ。