6月9日 高校野球は誰のもの

今日の日経夕刊に安田秀一氏が書いている高校野球に関する文章は非常に考えさせられます。コロナの影響による夏の甲子園大会中止決定を「高校野球は誰のものか」「学生スポーツは何なのか」という根本的なテーマとしてとらえます。そして三つの問題点を指摘します。一つは「部活が課外活動」であること。二つ目は主催する新聞社の販売促進戦略を起源としていること。三つめは「日本学生野球憲章」で学校教育の一環として位置付けられていることの矛盾。結論として競技団体は「教育の一環」を隠れ蓑にせず正々堂々と商業化を目指すべきだといいます。つまり学生スポーツを「参加者、競技団体」のものから国の主導で部活を学校の正規活動とすることから始め競技団体は学校組織傘下として運営し、厳格な管理の下で収益の最大化を目指しそれを施設整備、指導者報酬などに還元するというものです。高邁な理想とはかけ離れている実態を冷静に受け止めその打開策を具体的に提言した素晴らしい内容だと思います。