1月14日 名樹散椿
今日八柱霊園の脇を車で通っていると2,30mに亘って塀の上の方から紅い椿が頭を覗かせていました。この時期深い緑の葉と真っ赤な花の対照が鮮やかな椿はとても目立ちます。ふと以前見たことがある速水御舟の「名樹散椿」の絵を思い出しました。この二曲一双の屏風絵は山種美術館が所蔵する重要文化財の一つで展覧会で見てとても気に入り会社の机の上にそのミニチュアを飾っています。京都地蔵院に咲く五色八重散椿がモデルとのことですが実物はもう枯れ今あるのは二代目とのこと。バックの金地に右上から左下にかけて大きな枝がくすんだ緑色の地面にしな垂れかかり赤、白、ピンクなどの花が満開で艶やかに咲いています。そしてそれが数片づつ散っています。一般的な椿は花弁全部が落ちるのですがこの花は山茶花の様に花びらがあちこちに散っています。何とも大胆で鮮やかな色使いはこの樹の圧倒的な存在感をものの見事に表現しています。