3月28日 営業担当者の雑記

今日の日経夕刊「プロムナード」は河合香織さん執筆の「人生の不可解さ」と題した話。母親から「あなたと一緒に死んでしまいたいと思い悩んだことがあったのよ」と言われたことがあると始まり、先日会った実際に母親に殺されかけたという脳性麻痺の女性の話しを語る。彼女の母親は無力な子だから生きるのは不憫だと思い手をかけたのだがその後の人生はまるで反対。母親は70歳で交通事故にあい寝たきりになり、パーキンソン病になった父親に代わって車椅子生活暮らしの彼女が引き取り生活の世話をした。自分で身の回りのことを出来ないなんてもう終わりだと「うつ病」になった母親に障害者として生きる術を教えた。障害者との結婚に反対し続けた義父も脳梗塞で倒れ彼女が電動椅子の乗り方を教えた。女性の語り口に悲壮感はなく怒ってもいず愉快そうに笑いながら話した。人生というものの不可解さを面白がっているようだった。その夜のビールは酔えなかった と。