7月5日 営業担当者の雑記
今朝の読売新聞「編集手帳」に興味のある文章が出ていました。内容は7月1日に80歳で亡くなった元プロ野球監督上田利治さんの事で、名監督と言われている彼が1987年の日本シリーズ第七戦で相手選手の打ったホールランに対しファールだということで歴史に残る1時間19分の抗議をした話しです。孤立無援のグランドに立ち、無言の罵声を1時間19分にわたって受け止め続けた背中、その背中を時々思い浮かべることがある。<われ生かす信はわれには唯一なり評する者のあらば我のみ>という窪田空穂の短歌で括り、あの日の、男の背中よ。と終わる古いプロ野球ファンには胸にしみる内容ですが私は大好きな歌人窪田空穂の歌が引用されていることにも感激しました。彼が息子さんの戦死を聞いた時の慟哭、関東大震災の亡くなった方々への鎮魂など時流に流されず只管身辺、己の心の動きを歌い続けてきた彼の傑作の一つがこの短歌だからです。