6月23日 営業担当者の雑記

今朝の日経に村上龍のしゃれた広告文章がありました。タイトルは「雨に濡れたアジサイ」。父親が亡くなった時長男の彼は葬儀を取り仕切りそれが終わるまで泣かなかった。今日保育園に通う子供を送って行く途中子供が「パパ、保育園、行かなきゃだめ?」と聞いてきた。彼は周囲に咲くアジサイを指し示しきれいだろうというと息子がうん きれいだと答えた。「あのな だいじょうぶだよ、花とか、きれいだと思えるときって人間ってだいじょうぶなんだ」と言いながらふと父親が亡くなる数年前病室でおなじことを言ってたのを思い出した。葬儀で自分が涙を見せなかった理由がわかった気がした。あのときも雨に濡れたアジサイがあり、きれいだと思った。だいじょうぶだと思えた。おとうさんじゃ僕行くからと駆け出した息子を目で追い、そして、雨に濡れたアジサイを、しばらく、眺め続けた。来年はアジサイに先立ち逝った父親の13回忌です。