9月2日 営業担当者の雑記
先日写真展「星野道夫の旅」を見に行きました。星野道夫は学生時代に出会った一枚の小さな北極圏エスキモーの空撮写真に心を奪われ宛先を「The MAYOR」とだけ書いた手紙からその人生が始まります。星野道夫はいいます「時々、遠くを見ること。それは現実の中で、悠久なるものとの出会いを与えてくれる。」と。カリブーの季節大移動を追いかけエスキモーとクジラを待った彼は生物が生きていくということは誰を犠牲にして生きのびるのかという終わりのない選択である。近代社会の中では見えにくいその約束を狩猟民はもっともストレートに受け止めている。だからこそ動物たちに対する償いと儀式を通しその霊をなぐさめいつかまた戻ってきてふたたび犠牲になってくれることを祈るのだと言う。その彼は20年前カムチャッカ半島の湖畔でヒグマと遭遇し逝ってしまいました。命あるものに対する敬虔で愛情に満ち溢れた動物たちの写真、風景は一度見たら忘れられないものになるでしょう。5日まで銀座松屋で。