3月30日 営業担当者の雑記

今日日経夕刊の「プロムナード」という欄に劇作家前田司郎氏のおもしろい文章を発見した。彼は今マドリードで現地の演出家、俳優たちとワークショップを持っているのだがその時に感じたことがその内容です。外国の人と共同で何かを作るときいつも感じるのが「もどかしさ」で日本人と芝居を作っている時も感じるが少し質が違いまるで自分が子供になったような気がするというのだ。彼はスペイン語が出来ないようで片言の英語同士でスペイン人と演技に付いて話すのだが5歳時程度の英語力で語るときいろんな発見がある。もどかしさ、つたわらなさ、そして会話が成立した時の嬉しさ。だけどいくら言葉が上手くなっても本当のところ僕たちは互いに理解し合うことなど出来ない。言葉が通じると何となく理解し合っていると感じてしまうが、それは全部気のせいではないかと思える。言葉の壁は日本人同士にもある。僕たちは互いに理解し合えない。なのに理解し合おうと努力する。だから人間の営みは時々、美しいのだと思う。とても示唆に富む話だと思いました。