3月31日 営業担当者の雑記
西行の花狂いは留まるところを知りません。「あくがるる心はさても山桜散りなんのちや身に帰るべき」昨日は吉野山の桜を見ると心がどこかに行ってしまうという歌でしたが、今日のはさらに桜の花が咲けば心が浮かれ出て行ってしまうのはもう止めようがないのだけれど、せめて花が散ってしまったあとは私の体にきちんと帰って欲しいのですがとお願しています。「自分の心」ではあるが体から抜け出してしまった「心」に、花が咲いている時期だけはしょうがないので好きなように楽しんでいても構わないから散ったらとにかく私の体に戻ってきてくれ頼むよとそんな感じなのでしょうか。所謂腑抜け状態なのですね。桜花以外何も考えられない、もう世の中桜の花だけ他には何も見えませんとおっしゃる西行。いいなァ。こんなに夢中になれるものがあってその夢中さ加減をいとも簡単に(そう見える)表現出来るって。