1月22日 営業担当者の雑記

昨日から随分寒くなり吐く息は白く顔に当たる風は刺すようです。氷点下20度を超すような北国の人たちからは笑われそうですが、このところ比較的暖かかったので余計にそう感じます。どんよりとして雨ともみぞれともつかぬ空をみると「とりわきて心も凍みて冴ええぞわたる衣川見に来たる今日しも」という西行の歌を思い出します。西行大好き人間としてもこの歌はかなり上位に入れたい歌です。頃は旧暦10月のようですがはるばる都から平泉まで歩いてきて何はともあれ嘗ての激戦の地衣川を見に来たがすっかり冬模様で辺りの景色は荒涼としており過ぎ去った歴史を振り返ると心も凍りつくようだ。もとをたどれば奥州藤原氏は西行の親せき筋。世を捨てたつもりの自分も人のはかなさ世の移ろいに思いを馳せ、そして年月を越えても変わらない自然は一層彼の万感の思いを増幅し感慨ひとしおといった心象がひしひしと伝わってくるすばらしい歌だと思います。