11月14日 読売歌壇栗木京子
昨日は休刊日だったので読売歌壇は今日の掲載。今週の選は「青じその穂先に白く咲く花の香り零さず素揚げにしたり:小谷真由美」こんな歌は女性にしかできなのだと思います。また栗木氏が女性だから選んだという気もします。まずもって「しその花」を私は見たことがありません。我が家ではしその葉は非常に重宝していますししその実は塩漬けにするとはじけるような食感が何ともいえずご飯のお供になりますが花は食べたことがありません。ググってみると細い枝の両側に白い小さな花が一杯ついています。どこかで見たような気もする花です。繊細な香りなので衣もつけず素揚げにすると形も香りも色も残り風情があるのでしょう。こんな喜びを知ってる作者はきっと細やかなこころもちが分かる方なのでしょう。大上段に身構えるのではなくさりげない日常を掴みこんな料理が出来る人そしてそれを三十一文字にまとめてしまうこの作者。なんとも羨ましい限りです。