2月27日 読売歌壇栗木京子

今週の選は「切断した右手中指のいとしさよ春になったら芽吹くといいね:小暮みち子」これはなんといえばいいのか。学生時代家業を手伝っていて旋盤で指を2本切断した先輩がいました。すぐに切断部分を縫い合わせ外見はくっついてるように見えますが神経は繋がっていないので自由には動かせません。ハンドボールのキーパーだったのですが痛みを感じないと危険なので選手は止めました。私は頸椎が神経を圧迫し今指が動かしにくい状態でとても不自由です。切断に比べればはるかに軽症ですがとてもこの作者のように前向きにはなれません。パラリンピックで活躍している選手たちも無くなったり不自由になった体を悔やむのではなく残っている部分を最大限に活かし健常者ではありえないパフォーマンスをしています。「悔やんでも詮方ないなら前向きに」とは心の持ちようなんでしょうがなかなか出来ることではありません。ましてや作者のように笑いにしてしまうとは。

2月24日 ウクライナへの侵攻

ロシアがウクライナに正当な理由もなく侵攻してはや今日で1年になります。クリミヤへの侵攻が極短期間でしかもほとんど無血で成功したのでロシアは高をくくっていたのだろうとかウクライナはそれをしっかり検証し十分な対策を立てていたからだとかいろな人が様々な解説をしています。確かに国の大小からみると圧倒的に強い筈のロシアが大苦戦しているのは間違いないのでしょう。しかしいずれにしても連日多くの兵隊が民間人が犠牲になっていることだけは確かです。戦争は勝った方が正義だといいます。どんな発端であれ勝った方が敗者を管理します。今回は誰が見てもどこから見ても悪いのはロシアです。でも万が一ウクライナが屈服したらロシアの言い分が通ってしまいます。正義も民主主義もへったくれもありません。そういうことなのですね。始めてしまった戦争をどのように終わらせるのか飛んでもない難題なのは分かっていますが無神論者の神頼みです。

2月22日 桜開花予想

日経夕刊に気象情報各社の桜開花予想がでていました。各社は昨年よりも早い開花を予想しています。因みに東京の開花予想日をウェザーマップは3月17日、ウェザーニュースは3月20日、気象協会は3月22日としています。開花が早めになる理由の一つは昨年12月中下旬や今年1月下旬の強い寒波の襲来で花芽が休眠から覚める「休眠打破」が起き、その後の成長が順調に進んでいると考えられるためという。但し今年の冬を通してみるとかなり暖かい日もあり地域によっては休眠打破が不十分だった可能性もあるんだとか。偏西風の蛇行だとかフィリピン沖の海域における上昇気流の活発化、熱帯太平洋のラニーニャ現象の影響などなどまだ不確定要因が多く何かのはずみで大気の流れが変わり嵐の発生や気温の乱高下が起きても不思議ではないとのこと。開花遅れもあり得るので花見計画は焦らず最新の気温予報をもとに立てるのが良いと日経新聞は申しています。

2月21日 梅の季節

しばらく朝夕と香りと愛らしい花を楽しませてくれた我が家の鹿児島紅梅もボチボチ終わりに近づいてきましたが近所の庭の白梅がようやく開いてきました。また関東近郊の梅の名所が連日テレビで紹介されていますのでメモっています。ところで「梅」といえば青梅。最初に見たときはこんなにきれいで整備された梅林が他にあるのだろうかというほどの景観に圧倒されたのを思い出しますが、もう13年前になりますかウメ輪紋ウイルスにやられ4万本ともいう梅の木を全部伐採してしまいました。しばらくは土も汚染されており2016年になってようやく1200本の梅を再植林しました。あれから7年毎年市の案内を注意しているのですがまだまだ往時のすばらしさにはいたっていないようです。梅は花が小さいので相当沢山の木がないと遠くからでは目立ちませんが青梅の梅林は小高い丘に植わっており遠くからは花霞、中に入ると花と香りに包まれ幸せな気分になります。

2月20日 読売歌壇栗木京子

今週の選は面白いテーマです。「統合後の新名称は科学大ピンとは来ぬが慣れて親しまむ:三沢康正」東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して仮称ですが東京科学大学になったのですね。ともに国立の名門大学でしたので卒業生、関係者はその名前がなくなるのには抵抗もあるのでしょうがこれも時代の流れなのでしょう。過去にも東京水産大学と東京商船大学が統合して東京海洋大学にまた旧都立大学と東京科学技術大学など4校が統合し首都大学を経て都立大学になどの例があります。大学法人になってから各大学は経営のことも考えなければばならず昨今は大学進学率が50%を超えているようですがなにしろ少子化の影響で大学の経営が難しくなってきており私立では廃校の話も現実味を帯びています。大学統合も生き残り作戦の一つですしまぐろの養殖で名を売っているところ授業を英語ですることを売りにしている大学などあの手この手で存続を図っているようですね。

2月17日 弟の別居連絡

先週の日曜日に母親の17回忌を終わったのですが昨日随分と会っていない弟から17回忌用の不祝儀が送られてきました。父親のも母親のも回忌をしてきましたが弟から連絡があったのは初めてです。中に手紙が入っており30数年一緒に暮らしてきた奥さんが今年1月に出て行ったと書いてあり母親の墓参りもしない罰があたったのかもと書いてありました。夜電話し不祝儀の礼をいい別居のことも聞きましたが何があったのかもう十年近く口をきいていなかったとのこと。息子は独立しており娘は母親と一緒に出て行ったとのこと。私も何回も「もうあかん」と思ったことはありますがそれなりに私に頼っている妻と縁を切るには至りませんでした。誰しも危機は一、二度あるのでしょうが大概は何となく乗り切っているのでしょう。残りの人生の方が短くなって一緒に暮らし続けるより別れる方を選んだのですが傍に誰もいないのだからくれぐれも自愛してくれと伝えました。

2月16日 妻の帯状疱疹

妻がもう三週間ほど帯状疱疹で苦しんでいます。この病気は疱疹が出来るだけでなく菌が神経に悪さをし日に何回か強烈な痛みが襲ってくるようです。妻が苦しんでいる状況を見たのですがもうひたすら痛さに耐えているだけです。医者は漢方を含むいろんな薬を処方してくれているようですがなかなか快方には至っていません。小さい頃の水疱瘡の菌が潜在し50歳を超え免疫力が弱くなると出てくる病気のようです。この医者は副作用の激しさを理由にコロナ予防接種を否定しており妻が五回目の接種を受けたのを伝えると「帯状疱疹がその予防接種と関係があるかもしれない」ともおっしゃるんだとか。本当かもしれないので学会に報告すればいいのに。ところで水疱瘡のワクチンを打てば帯状疱疹は高い確率で防ぐことが出来るとのことです。さらに早期治療をすれば重症化しないのでそれらしき疱疹がでてきたら売薬での対処療法ではなくすぐに医者に行くべしとも。

2月15日 謎の気球

先日アメリカ合衆国を南北に縦断した謎の気球がアメリカ軍によって撃ち落されました。軍事用なのか気象用なのか情報収集用なのか?アメリカは中国発のものだとして非難していますが中国は否定しています。これ以降実は日本の上空にも謎の気球が領空侵犯していたのを防衛庁が掴んでいたという話も出ています。やれ中距離だ大陸間弾道ミサイルだと物騒な話題のなかで少しほんわかムードがありますが何が目的でどんなことをようとしているのか分からないので気持ちが悪いですね。ところでこれで思いだしたのですが第二次世界大戦で日本軍が沢山の風船爆弾を作り偏西風に乗せアメリカ本土に向けて飛ばし一部西部海岸に届いたものが爆発を起こし何人か死者も出たと聞きます。楮で作った和紙をコンニャク糊で張り合わせた風船を作り当時すでにその存在が国内では知られていた偏西風に乗せたんだとか。被害は少なかったようですがアメリカもびっくりしたでしょうね。

2月14日 読売歌壇栗木京子

昨日は休刊日だったので本日掲載。今回分は「一晩にこれほど散りし山茶花を眺めてをれば一片も散らず:中島やさか」そうなんです。椿と山茶花の花は見た目はそっくりなんですが椿は花首から散るのに対して山茶花は花弁が散るのが特徴なんです。朝起きたら山茶花の花が一杯散っていたのですね。それではとずっと眺めていたけれどまったく散らなかったというのです。夜中に何か不思議な力が働いてこんなにたくさんの花を散らせたのかも。私がしっかり散るさまを見ようとしているのに一片も散らないのだからと多少がっかりしているのかもしれません。山茶花もそうですが金木犀も見てないところで何でもないように大胆に散ります。桜は少しの風にひらひらと散るので地面に届くまでを見届け余韻も残りますがズバンと散ってしまった山茶花はがっかり気分しか残りません。しかし何ともすっきりと散ってしまうさまは逆に見事なものだとも感じられます。

2月13日 母親の17回忌

昨日は母親の17回忌でした。去年は父親の17回忌ということで母は父の後を追い亡くなったということになります。生前特に若い頃はあまり仲がいいようには見えませんでしたが母親は60歳過ぎるころから心臓が悪くなり晩年は入院生活が長く元気だった父親がずっと面倒を見ていました。認知症も出ておりお見舞いに行っても話が通じなかったのですが、父親が亡くなったとき、母親へ過度なショックはよくないということで知らせませんでした。そして葬儀の帰り子供たちを連れ見舞いに行った時のことです。「あんたたちはなしてここにおるの?さっきまでお父さんがここにいたんよ」というではありませんか。私は霊などというまがまがしいものは信じないのですが、思わず妻と顔を見合わせました。私達は千葉に住んでおりそう再々北九州に帰ることはなかったので子供たちを連れ不意に訪れたのを何か不思議に思ったのでしょう。まったく常人の勘です。驚きました。