10月14日 紅葉前線

桜前線はよく使う言葉ですが紅葉前線というのもあるようです。桜のように合計の気温が○○度以上になったら花が開くといった明確な定義はないようですが北国からボチボチ紅葉の便りが聞こえてきます。北海道大雪山系はチングルマに代表される草紅葉が有名ですがもうすでに盛りは過ぎたようです。定山渓あたりではボチボチ見ごろのようです。本州でも蔵王とか上高地では今が見ごろのようです。観光地のようにイロハもみじ一色というのも確かにきれいではありますが私は「赤や黄色の、錦織なす」とうたわれる色んな木々が思い思いの色で着飾っている方が好きです。毎年どこに行こうかと案内本を物色しながら思いを巡らしているのですがやはり山でしょうね。そういえば今日は松戸常盤平駅前のケヤキ通りに役所のごみ収集車が落ち葉を集めているのを見ました。まだほとんど色はついていないのですがそれでも少しづつ落葉し始めたのですね。本番が楽しみです。

10月13日 非進学校こそ日本の根幹

昨日の夕刊に藤原辰史という歴史学者が「非進学校こそ日本の根幹」という題で書いた文章に共感した。いわく作物の育成、料理、造園、魚を捕獲・養殖したりする能力も高校の重要な課題であるが、どちらが難しいか本源的なのか問わぬまま受験問題処理能力を何倍も評価する社会は歪だ。先頃山口県教育委員会はいい大学に入りたい中学生が他の県に流れることに危機感を抱き造園や農業を学べる宇部西高校の募集停止と中高一貫進学校を整備する計画を発表した。宇部西高校は春の七草販売で地域に喜ばれたり人手不足が深刻化する造園の分野で技能五輪の銅賞を取ったりとレベルの高い生徒を輩出しているのに。教委は西校の卒業生が日本の造園技術を見たい人達の心を揺さぶるイメージを抱けていない。世界に誇れる庭仕事、作物栽培、料理文化、伝統技術は担い手が絶たれると二度と復活しない。農林漁業を大事にしない国はいずれ滅びると。生きる糧を忘れることの深刻さ。

 

10月12日 小惑星の軌道変化

今日の日経夕刊によると11日NASA(米航空宇宙局)は探査機を衝突させた小惑星の軌道が変化したことを確認したと発表した。将来、小惑星が地球に衝突するのを防ぐための軌道をずらす実験で、人類初の試みに成功したとしている。自動販売機ほどの大きさのDARTと名付けられた探査機を直径160mほどのディモルフォスという小惑星に時速約2.2万kmでぶつけ軌道を変化させたという。地球にぶつかる可能性のある惑星を早めに特定できていれば地球への進路をずらすのに十分な変化だという。ユカタン半島に小惑星がぶつかり一瞬にして恐竜が全滅しその後の地球の気候が大きく変わったということは本で読んだことがあるし最近でもロシア中部に隕石が落下し大変な被害が出たことも記憶に新しい。ディモルフォスほどの大きさの小惑星が人口密集地に衝突した場合未曽有の災害をもたらす可能性があるとのことで今回の成功は人類にとって大きな出来事です。

10月11日 読売歌壇栗木京子

今週の栗木氏の選は「鹿児島で買ったみやげのかつお節まるで縄文の石の包丁:甲斐田祥」この方奈良の11歳の小学生。なんとも素直な歌です。これは栗木さんでなければ選ばないような気がします。思った通りを口に出るままに歌にしたような感じです。確かにあの黒っぽい硬い先のとがった形は縄文の石包丁です。学校で習ったのかそれとも考古学が好きで知っていたのか、この場面で出てくるのがうらやましいな。修学旅行で鹿児島に行ったのでしょうか。枕崎は日本有数のかつお節の産地なのできっと修学旅行の日程の中に入っているのですね。こんなに素直に感じたままを表現できればいいな。素直といえば栗木さんの若い頃の作品に「退屈をかくも素直に愛しゐし日々は還らずさよなら京都」という私の大好きな歌があります。素直という言葉以外にはこの状況を言い表せない、そんな言葉です。歌の流れも実に素直で多分栗木さんの性格そのままなんだと思います。

10月7日 松戸の不明女児発見

9月23日から行方不明になっていた松戸の小学1年の女児が10月4日に江戸川を15km下った市川の河川敷で見つかりました。DNA鑑定などから本人であることが特定されたようです。遺体には事件性をうかがわせるような外傷はなかったとのことですがまだ不明な点がいくつかあります。お母さんと約束した場所とは違う公園に行ったこと、水が嫌いだったというのに川に行ったこと、土手から川まで急な崖になっているのに何をしに行ったのかなどなど。親御さんは海に出てしまえば発見がとても困難になってしまうのでよくぞ河川敷にとどまっていてくれたと悲しいコメントを出されています。事故なのか事件なのかまだはっきりとはしていませんがかわいい盛りの女の子を亡くした親御さんの心痛はいかばかりか。子供は心の赴くままに行動するので親の手が届かないことも一杯あります。それでも親としては自分の責任だと抱え込むのでしょうが、、、。

10月6日 冷え込み

今日は終日少し寒いくらいでした。昨日から通勤時は長そでシャツに上着を着始めたのですが今日はそれでちょうどいいくらいです。最高気温は朝の15度でこれからもっと冷え込み夜は10度近くになるようです。数日前までは半そででもよかったので本当に突然の変わりようです。大陸からの寒波が日本を覆い太平洋側で前線が出来雨となり気温も下がったようです。昨晩の予報で北海道の山間部では雪もあるかもなどと言っていましたがどうだったのでしょうか。先日大雪山の紅葉をテレビでやっていましたが本州とは違いいわゆる「もみじ」より草紅葉が圧倒的に多く「チングルマ」の真っ赤な色を中心に様々な色の草が錦を織りなし本当にきれいでした。那須で草紅葉を見たことがありますが大雪山のは広大で傾斜も緩やかでそれは見事でした。年半分以上の期間で雪が積もっているのでこの景色はほんのつかの間に植物が子孫を残すための生き残り対策なのですね。

10月5日 AI一茶くん

日経MJに「川村秀憲のなるほどAI」というタイトルで面白い記事が載っていました。このかたは大学の研究室で人が詠んだ俳句を教師データとして用いディープラーニングに様々な工夫を加えることで徐々にAIで俳句を生成できるようになったとのこと。「AI一茶くん」と名付けられた彼(彼女)は漢字交じりの現代俳句およそ40万句を教師データとして用い今では1億句以上作っている。中には「さみだれや貝がらなどの跡少し」などとそれなりの形式になっている作品もあるようです。ところがAIに選句させるのに難航している、人間だと詠むのは難しくても好きな俳句を選ぶのは気楽にできそうだがAIは逆。AIは人生経験に照らして俳句の意味や意義などを理解できないため俳句の価値をちゃんと評価できないのが理由。まず句会で人と対等に会話することが出来るようになり人の価値観に沿った言葉で相互作用できるAIを実現することが真の狙いとのこと。

10月4日 村上選手の快挙

昨晩セリーグの最終戦ヤクルト対DNAの試合で日本記録まであと一本というところで足踏みしていた村上選手が最終打席でホームランを打ち王さんの55本を破りました。記録に並んでから60打席ホームランなし。55号まであれほど快調に打っていたのだがこれがプレッシャなのでしょうか。試合を見ていた人は鳥肌が立ったといいます。ある人は「もっている」などと表現しますがそんな簡単なものではないでしょう。きっと村上選手はとんでもない目に見えない圧力に押しつぶされそうになりながら「出来る、出来る」と思い続けていたことでしょう。決して諦めないそして何度も「平常心」でと思ったことでしょう。偉大な先人たちも土壇場になったときにどれほど物事を達成することが難しいかということをしっていたから敢えて「平常心」と口にしたのでしょう。決して運でもなければ偶然でもなく土壇場にいた彼はその状態に勝ったのですね。すごい人です。

10月3日 読売歌壇栗木京子

今週の選は「母よ母よムクゲの花の咲きたるぞ底紅愛でしあなたを思う:恒川鋭夫」これにはとても共感します。私の母は花カイドウが大好きでした。生前何故好きなのかを聞き洩らしたのですが梅でなく桜でなく桃でもなく花カイドウというのが母らしいと思います。派手でごてごてしているので私はあまり好きになれないのですが、我が家のほんの小さな庭にも植えました。毎年うるさいほどの花をつけます。そのたびに母を思い出します。もう命日くらいしか思い出さなくなったのですがこの花が咲くと若くてきれいだったころの母が目に浮かびます。亡くなっても母は女なのでしょうか本当にきれいだったころの顔でしか現れません。男はもしかしたら私が特別そうなのかもしれませんがいくつになっても「母っこ」です。働き詰めでほとんど遊んでもらった記憶がなく花に思いを寄せるといった趣味もなかった父親は申し訳ないのですが思い出すきっかけがあまりありません。