10月31日 読売歌壇栗木京子

読売歌壇は選者が10作品を選びそのうち3作品にコメントをつける形式でして私はいつもその三つの中で自分の気に入ったものを紹介していますが今回は一つをえらべませんでしたので二つご紹介「四年生課外活動の米作りのっぺらぼうの案山子が十五本」と「百歳まで生きよと子等は囃し立つ我の寿命を知る人は誰」歌の対象が子供と老人。どちらもユーモアがあります。京子氏が指摘するように前の歌はのっぺらぼうの案山子、十五本と具体的な表現で光景が目に浮かぶようです。また生きる死ぬをこんなにあっけらかんと表現できるのは作者がとても元気だからでもしご病気だったらもっと深刻になったろうと思います。このご家族の方々が作者のことをとても愛しておりまた作者もみんなに慕われている様子が手に取るように現れています。羨ましいご家族です。四年生が作ったお米は誰が食べるのでしょうか、もしかしたら近所の高齢者にお裾分けなどあるのかも。

 

10月27日 シカと衝突?

昨日午後5時前に北海道標茶の国道で車が正面衝突する事故があり二人が死亡しました。まではいつもの交通事故なのですがどうも原因は鹿のようです。片方の車が鹿とぶつかりそのはずみで対向車にぶつかったようです。道警によると昨年鹿が関係する交通事故が4009件発生しうち4割が10~11月集中しているとのこと。鹿が冬ごもりのために移動する時期のようです。夕方5時なのでまだ真っ暗ということはないでしょうから鹿がふいに飛び出してきたのでしょう。さすが北海道ですがそういえば私も結婚まもない頃佐賀県に住んでおりお隣の福岡から夜遅く山を越え帰宅していた時ライトに目がくらんだのかウサギが突然飛び出してきてそのまま立ち止まってしまいました。急ブレーキをかけ難は逃れたのですがその後うさぎ君は何事もなかったかのように山の方に消えていきました。後にも先にもこんな経験は一度きりで一緒にいた妻ともども懐かしい思い出です。

10月26日 文化勲章・功労者

私は文化勲章だとか功労者だとかには全く興味がないのですが今年選出された方の中に随分見覚えのある名前がありました。どちらも功労者で一人は松任谷由実(ユーミン)とにかく息の長い人ですね。フォーク華やかりしころに時代を少し先取りした何とも都会的な歌を次々に出しまたコンサートは毎回凝った衣装でも有名でした。今年はデビュー50周年とかでやたらテレビに出ていますが昔はあまり出ていなかったような記憶があります。あの方が国から表彰されるのですね。もう一方はテニスの吉田和子(旧姓沢松和子)さん。確かウインブルドンの女子ダブルスで初めて優勝したひとです。お姉さんの順子さんともどもお嬢さんできれいで大きくてテニスがとんでもなく強かった印象があります。初めての女子プロですね。順子さんの娘さんが沢松奈央子さん。今はテニス協会の役員をしながら自宅のテニスクラブで教えているとのこと。久しぶりに名前を見ました。

10月25日 寒波襲来

ここ数日目立って寒くなってきました。最低気温は10度を切る日もあり昼間もあまり気温は上がりません。11月になってからでいいやと冬物はまだ出していないので通勤時は秋物のジャケットのしたに急遽ウールのベストを着こんでいます。このまま寒さは続くのでしょうか。この間谷津のバラ園に行ってきたのですがここのバラはまだ三分咲きでした。夏が長かった影響でしょうか少し遅いようです。それでも北からは紅葉の便り、我が家の近所でも金木犀は名残だけで最近はやりのコキアが色ずき始め、山茶花がちらほら見え隠れしています。一挙に気温が下がってき始めたので関東地方も急速に紅葉の盛りになってくるのでしょう。テレビや雑誌などでまだ行ってない紅葉を物色中です。最近時々空を見げるのですが秋の雲は本当に面白い形です。鱗雲といいますが本当に魚の鱗のような形をしておりそれがずっと広がっています。何となく寂しげな雲です。

10月24日 読売歌壇栗木京子

今週の読売歌壇で栗木京子は「経営の神様だって死んでいく注射のうまい看護師の母も」を選んでいます。栗木さんはこのような表現も理解しているのですね。人生の悩み、恋心、日常生活といろんな題材が歌になります。そして今回の作品は母親の死を述べているのですが経営の神様と呼ばれた稲盛和夫さんでも亡くなる:神様が亡くなるというのは少々おもしろいのですがそんなことには拘らず:みんな死んでいくのですね、注射が上手で患者に慕われていた母親も逝ってしまいました。多分悲しみも少し薄れ少し冷静になった今、それにつけても母親は素晴らしかったな、自分の母親としてもそして仕事を持った一看護婦としても尊敬できる立派なひとだったなと回想しているのでしょう。世の中には人の役に立ち亡くなった人は大勢いるが自分の母親もその中の一人として誇りを持っているのですね。直接表現ではないが母親への思慕が思われる挽歌。いい歌です。

10月21日 文武両道

新聞に「異色の柔道家、講道館へ」とありました。男子90キロ級の岡田敏武という医師免許の持ち主が講道館杯全日本体重別選手権に出場するとのこと。全日本個人実業選手権で8強入りし講道館杯の出場権をつかんだというが柔道と医者とまさに文武両道。そういえば女子柔道にも医者で世界選手権のチャンピオンに立った朝比奈沙羅選手も全く同じ医師で柔道家。近しいところではラグビーの福岡堅樹選手がいます。この方も全日本で大活躍しあのラグビーW杯では記憶にも記録にも残る輝かしい実績を出したのですが世の中には物凄い人がいるものです。福岡選手は「おいっこ」たちと同じラグビークラブに所属していたので頭がよくてラグビーもとびぬけているとんでもない選手がいると聞いていました。頭の良さと運動が出来るというのは違う才能なので両立はあり得るのでしょうがどちらもトップ級というのは凄いです。技術だけでなく努力できる才能もあるのですね。

10月20日 フェード現象

先日富士山の須走口5合目付近から下る途中のバスが横転し乗客乗務員一人が死亡、26人が重軽傷を負うという事故がありました。運転手の証言では「ブレーキが利かなくなった」ということでしたがその後の調べでフットブレーキの多用でタイヤ内部が過熱して利きが悪くなる「フェード現象」が原因との見方が強まっているようです。確かに自動車学校では坂道でフットブレーキを多用すると非常に危険だということは習った記憶がありますし実際山道での走行にはエンジンブレーキを使っています。聞くと妻は操作方法を全く分かっていませんでした。長距離のドライバーは私なので問題はないのですが。車種によって違うのでしょうがオートマはどの位置にギヤを入れればいいのか予め練習しておかないと分かり辛いかもしれません。大型車には特有の補助ブレーキもあるが使い慣れていなかったようです。大勢の客を乗せて走るのですから念には念を入れた研修が必要です。

10月19日 大徳寺の忘れ物

昨日の新聞で京都府教育委員会が昨日国宝の建物「大徳寺方丈」の解体修理中に江戸時代初期の」1635年の建立当時に使われたとみられる大工道具の「のみ」が軒の裏側から見つかったと発表したことを報じています。木材と木材の狭い隙間に入った状態で、工事に関わった大工が置き忘れた可能性があるとのこと。今回の「のみ」は大工さんにとって一番大事な商売道具。それを失くしたのですからご本人も真っ青、棟梁からはしこたま叱られたのでしょう。なんだか400年前の大工さんに「こんなところにあったよ」と教えてあげたいくらいです。古い建物の解体修理ではいろんな面白いことが報告されています。古いところでは法隆寺五重塔の内部には当時の大工さんが書いた文字が見つかっています。これは当時大工さんが文字を使っていた証拠で非常に学術的な意味があるようで国宝級の落書きです。今回の忘れ物は当時の大工さんの仕事ぶりを垣間見せるようです。

10月18日 秋風景

昨日会社のそばにある国分川沿いの畑で群れを成した小鳥がマーチングをしているのを発見しました。一糸乱れぬ隊形で上から下へ、すぐに上昇し今度は方向を変え一直線になったかと思えば先頭を切るリーダーを中心に広がり地面スレスレの滑空。何とも見事な演技です。何をしているのか何という鳥なのか留鳥なのか渡り鳥なのか全くわかりませんがもう何年もこの時期になると同じような光景を見ます。「大空に又わき出でし小鳥かな:虚子」もうこれ以上の表現はありません。青空の中にイワシ雲が広がりいつどこからともなくやってきた小鳥たちはまるで秋空から湧き出したように飛び回っています。あんなスピードで飛びながらよくもぶつからないものだとかはぐれる奴はいないのかなどと思ってしまいますがさすが巨匠。たったの17文字で私が400字を費やしても伝えきれない感動をいとも簡単に詠んでしまいます。生涯に20万句ともいう作品を残した虚子の句。

10月17日 読売歌壇栗木京子

今回の選は「月は月「ここに旅して来ないで」と言ってる気がする満月の夜:浜田綾子」そうですねー。中秋の名月に合わせた歌でこの日の満月はとても大きくきれいだったのを覚えています。子供にお月さんの絵本を読んであげた記憶もあります。確かお月さんを取ってといった題名??遠くでまん丸お月さんが輝いているのは子供ならずとも神秘的で何か物語を思ってしまいます。ところがもうだいぶ前になりますが人間がお月さんに上陸してしまいました。足跡を付けながら宇宙飛行士がポーン、ポーンと跳ねていました。多分裏側に隠れていたお月さんは「何しに来たの、人の領分にズカズカ入り込んでくるのはよしてくれ」と思ったのかそれとも「お友達になろうね」といったのか?浜田さんは「来ないで頂戴」と聞こえたのですね。NASAによると月は宇宙旅行のメニューに入りそうですがその時は「月語」であいさつをしてほしいですね。一緒に地球見をしようとか。