11月17日 癌は早期発見が大切
今日の日経夕刊に東京大学特任教授の中川恵一氏が「がん社会を診る」というコラムで癌の早期発見の大切さを非常にわかり易く解説されていました。癌は概ね1cmくらいの大きさにならないと発見するのは難しい。1cmのがん病巣には10億個の細胞が詰まっている。10億はほぼ2の30乗なので1cmの大きさになるには30回の細胞分裂が必要。癌細胞が30回の細胞分裂で1cmの大きさになるには10~20年かかる。ところが早期癌の定義である2cmの大きさの細胞の数は1cmの癌の8倍すなわち2の3乗なので3回の細胞分裂でこの大きさになる、つまり1cmになるまでの1/10の期間1~2年で2cmになってしまう。結局癌と判別できるようになってからは1~2年で発見されないと転移する可能性がある。しかしコロナ禍の為早期発見が遅れ進行癌が増えているのは心配だ。転移は癌の生き残り戦略なのでその前に適切な治療が必要だといいます。