10月2日 ヒガンバナ

昨日営業途中にある松戸祖光院のヒガンバナを見てきました。ここは造園業者が入っておりびっしりとそして赤だけでなく白、黄色よピンクをうまく組み合わせとても見栄えがします。また庭園内には入れないのでどこからみても大体花で一杯です。お寺でヒガンバナとくれば何となく抹香臭い隠微なイメージがありますがこれほど沢山の花が咲いていると壮観としか言いようがありません。毎年楽しみにしている花ですが私は畑の高台、棚田などで天に向かって咲いているヒガンバナが大好きです。「つきぬけて天上の紺曼珠沙華:山口誓子」あるいは金子兜太の「曼珠沙華どれも腹だし秩父の子」の情景です。誓子の方はあくまで高い空に向かって孤高の花が咲いているさまを兜太のは無邪気な子供たちの元気いっぱいの姿を真っ赤なヒガンバナと対比させておりどちらも群花ではないように思います。少ないヒガンバナが凛として咲いている姿にはまぶしいほどの感動があります。

10月1日 中秋の名月

今日10月1日は旧暦でいうと8月15日ということで中秋なんですね。午前中は曇っていましたが夕方の天気を見ると大分晴れてきましたので今夜はお月さんが見えるかもしれません。我が家では子供がいたころから満月にお供え物をするといった習慣はありませんが適当に饅頭を買ってきたりということで月より団子の口です。それでも「今日の月はきれいだね」程度の会話はしております。名月をとってくれろと泣く子供はいませんし、この世をばわが世とぞ思うほど満足しているわけでもありませんが、それでも帰社途中に空を見上げ何となく気分がよくなり晩飯が旨いなどということは結構あります。西行に「面影の忘らるまじき別れかな名残を人の月に留めて」というのがあります。西行が若いころに思いを寄せたやんごとなき人の思い出なのでしょうかとてもしっとりとした歌ですがそれほどまでに心に留めている女人もいませんので平和なお月見が楽しめます。