12月10日 営業担当者の雑記

昨晩宇宙航空研究開発機構(JAXA)は金星探査機「あかつき」を金星周回軌道への投入に成功したと発表した。この「あかつき」は2010年に打ち上げたが主力エンジントラブルの為周回軌道に投入できなかったものだが金星へ再接近するこの時期に小型エンジンを使って軌道に乗せたとの発表。宇宙も金星周回軌道も全く分かっていない私の頭脳を飛び越えた快挙なのだろうと思います。金星に最接近するのは2016年の予定だったのを少しずつ軌道を修正(ここからもうそのメカニズムがわからないのですが)し何万通りだかある軌道のなかから金星の周回軌道に乗せるのにベストな道を計算したとのことです。私にとっては5年間毎日どれがベストなのか計算を続けた広瀬研究員の、軌道投入にあたり夫が「豆乳鍋」を作ってくれたというダジャレが唯一理解できた話ではありました。それにしても地球からは25万kmも離れ交信にも数分かかるという「あかつき」に信号を送りこんな緻密なことが出来るのかとただただ感心するばかりです。

12月9日 営業担当者の雑記

「初霜や朝の大地の緊張す:赤井よしを」このところ毎日慌ただしく過ごしていたので気が付かなかっただけなのでしょうか、今朝家を出て直の畑が真っ白になっていましたしさらに駐車場に止めてある車のフロントガラスにもびっしり白いものが張りついていました。吐く息が白いのにも今頃気づきました。「快晴の朝はじまりぬ」と吟じた方もいましたが今日はド快晴。いかにも冬空です。空気がピンと張りつめたような何かしら緊張感がある景色、空が澄んでいるときは辺りの輪郭がくっきりとしてこれもまた冬景色。昨今地球の温暖化が進みあちらこちらでその影響が出ているようですがこうやってまた、今年も訪れてきた冬の使者寒気団にある種の感慨を覚えます。季節の微妙な移ろいを頭で感じるのは粋ですが、目の前の景色の変化を肌で感じるのも生です。

12月8日 営業担当者の雑記

昨日の帰宅途中最寄り駅の傍にある個人タクシーの事務所兼駐車場に大根が5,60本干してありました。2階建ての1階入口5mほどに張ったロープにそれは干してありました。農家の軒先や畑に木を組んで大がかりに干してあるのはテレビで見ますがさてこんな絵は記憶にありません。ここに住んで2十数年経ちますが今までこんな光景はみたことあったかなア。大根を丸のままあるい適当な大きさに切って干すのはこの時期の風物詩で出上がった漬物や切干大根は私も大変好きな食べ物です。ばあさまがまだ生きていた頃毎年彼女の里から切干大根が送ってきていました。油揚げと一緒に薄口しょうゆで煮たものは何とも鄙びた味がしました。昨今の大根は甘くなりましたが私はピリピリするほど辛い大根を蕎麦に入れて食べるのもさらに汁が浸みこんだおでんも大好きです。庶民の食べ物としていろんなメニューになる冬の味覚、大根。ところで個人タクシーの軒先に干している大根はタクアンにでもなるのかしら。

12月7日 営業担当者の雑記

先日私達夫婦と今年家を離れた娘の三人で鎌倉に行ってきました。一応「鎌倉の紅葉を楽しむ会」という事ではありますが私達夫婦は久しぶりに娘とダベるというのが本音です。北鎌倉で待ち合わせ円覚寺、明月院と歩を進めました。娘は明月院の奥の部屋にある丸窓がえらく気に入り何枚も写真を取っていました。出口辺りに沙羅双樹が植わっているというと突然平家物語の一節を覚えているかという話になりました。私はどうしても最初の句を飛ばして沙羅双樹の花の色からしか出てこないのですが、そしらぬか顔をして樹が植わっているところの説明書きを盗み見してきました。「何覚えてないの?」「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり、、、」と講釈を垂れました。「すごい」などと娘におだてられニタついてはみましたが直に実はねとネタをばらしました。などと他愛のない話を延々と続け東京駅で晩飯を食べ分かれました。見知らぬ場所に住み社会人一年生になった娘ですがとても元気で仕事も半分くらいは楽しみながらやっているようで親としては一安心の一日でした。

12月3日 営業担当者の雑記

アメリカでまたなんとんもやりきれない事件がおきました。カルフォルニアで銃乱射の為14人が殺害されたと報道されています。男女二人の犯人は逃走後警察に依り射殺されたようです。犯人はテロリストの可能性も否定は出来ないとのことですが今年に入ってもう300件以上の銃による犯罪があるとのこと。そのたびに銃を規制しようとする動きもあるようですがここが日本人には理解できない歴史、国の成り立ちなのでしょうか直に立ち消えになります。確かに狂人が刃物をもっっている場合悪戯に傷つけられたり殺されたりするのは適わないのでその対策として銃を持つというのは多少の論理はありますが、私の感覚ではそれより銃は持てないようにする方が余程安全のように思います。アメリカでは銃関連のロビー活動が非常に活発で政治家は簡単に銃を規制することは難しいようですが大勢の人が何の関係もない狂人に殺されてしまうのは何ともやりきれません。

12月1日 営業担当者の雑記

とうとう12月になりました。今年は年初から営業が厳しいことは分かっていましたが、結局その通りになりそうです。いまからどうにもなりはしませんが出来る限りのことはやって一年を締めたいと思っています。まあいつものようにここだけは数字と離れるとして。今日も一日車に乗っていたのですがまあ天気のいいこと。小春日和とでもいうのでしょうか車の中はポカポカでうっかりすると瞼が重力に負けそうでした。「玉のような小春日和を授かりし:松本たかし」なんとも絵にかいたような小春日和でした。この松本たかしさんは能役者の家に生まれたのですが体が弱くお能は断念し子規について俳句を作り始めた人だとか。そんな生い立ちも影響しているのでしょうか特にこの句は暖かい、柔らかい、ふんわり、愛おしいそんな言葉が似合う心がホッコリとするいい句だと勝手に思っています。