9月27日 営業担当者の雑記
日経夕刊に梯久美子さんが「あすへの話題」で永六輔さんの思い出を書いていました。彼女が駆け出しのフリーライターだったころ永さんに一度だけインタビューしたときのこと。今まで多くの質問相手が彼女ではなく同行した編集者に向かって話したのに彼は受け取った名刺を見て「珍しい姓だね。どこの出身?」と話しかけ質問にはすべて彼女の目を見て答えてくれた。数日後永さんから絵葉書が届き「よい記事を書いて下さいね」とあった。それを編集者に話すと「きっとみんなに出しているんだよ」といわれた。先程見ていた再放送で永さんが藍染の作務衣を着ているのを見て、インタビューした時も藍染めの上着を着ていた彼はたまたま紺色のシャツを着ていた彼女に「梯さんのそれも藍染」と聞いてくれたのを思い出した。たったそれだけのことだがあの声のあたたかさを忘れない。と結んでいる。永六輔をこれほど短い文章で表現できるのかと感心しました。亡くなってもう1年が過ぎました。