チューニング 2024年12月22日
今年は思わぬ事が起きる。能登の地震、箱根駅伝での母校の大惨敗▼1月にコロナのため約4年ぶりに九州の実家に帰ると、認知症の父を支えていた母も認知症で、生活に支障をきたしていた。ケアマネ、母と私、2人の叔母で家族会議。議題はどこの施設に入るか。叔母は母の実家がある北九州を提案したが、母が「ここがいい」と言うので、地元で探すことに。田舎は環境はいいが、選択肢が少ない。ケアマネからは、どの施設もいっぱいだから、まず見学をして順番待ちをするように、と言われた▼念のため帰る日に母に「施設に入るなら」どこがいいかと確認したところ、私のそばがいいと言う。「ここがいい」というのは、実家に住み続けたいという意味で、もう家では生活できないという前提が抜けていた▼清潔感があり陽当りのいい2人部屋のある施設を見つけ、3月に入居した。まさか父母が松戸に住むことになるとは▼「思わぬ事」の極めつけは、今月3日に父が亡くなったこと。看護師のいる施設が併設されており、母と二人で看取ることができた。ヘルパーさんが手を合わせに来てくれた。若いころとは違い、認知症になってからの父は穏やかで、ヘルパーさんにも人気があったという。20日の誕生日で89歳になるはずだった。