今月のラジオポワロ
特集「男性に多い前立腺がん」
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さて、今月配信の「バナナ先生のハッピーラジオ」第93回と第94回では〝前立腺がん〟をテーマにくぼたクリニック松戸五香の医院長で泌尿器科専門医の窪田徹矢医師がお話しされています。
前立腺がんは、実は日本で男性が最も多く診断されるがん(罹患率第1位)で、特に50歳以上でリスクが高まります。一般的に前立腺がんは進行が遅いと思われ放置される方もいますが、転移のリスクや排尿困難・慢性的疲労など生活の質が低下します。そのため早期発見、早期治療を心がけるよう窪田医師は訴えます。
そこで血液検査だけで簡単に行え、前立腺がんの早期発見に大いに役立つ「PSA検診」による検査がおススメです。採血だけで済むので痛みもなく、健康診断にオプションとして追加でき、定期的なPSA検診を受けることで、前立腺がんによる死亡率が20~30%低下すると報告されているそうです。
前立腺がんのリスクを減らすには、食生活の改善・運動習慣の確立・禁煙と適切な飲酒を心がけるとのこと。詳しい内容は番組をお聴きください。
そしていざ前立腺がんに罹患してしまったときの治療法ですが、大きく分けて「手術」と「放射線治療」の2つの方法があります。
前者は近年ロボット支援手術、通称「ダビンチ手術」が前立腺がん手術では注目されていて、傷口が小さく出血が少ないため体への負担が少ない上に、男性機能の維持にも可能性を広げてくれます。対する放射線治療ですが、こちらも技術の進歩が目覚ましく、がんにピンポイントで放射線を当てられるIMRTは正常な組織へのダメージが少なく、また小線源療法は放射性物質を前立腺内に直接挿入して治療することで治療時間が短縮されるなどのメリットがありますが、時間が経つと副作用が出ることもあります。
手術と放射線治療を比較した場合、どちらも根治率は非常に高いそうです。合併症においては、手術では尿失禁、放射線治療では頻尿などが見られますが、どちらも改善可能なことが多いそうです。性機能の面では、ロボット手術では性機能が維持される可能性が高いですが、放射線治療も同様とのこと。
どちらの方法にもメリット・デメリットがあるので、自分に合った治療法を選ぶことが大切で、主治医としっかり話し合い、納得がいくまで質問し、不安を解消することが肝要、そしてセカンドオピニオンを求めたり、信頼できる情報を調べることも重要と窪田医師。
まずは早期発見・早期治療を心がけ、特に50代以降の男性は健康診断の際にオプションとしてPSA検診をうけてみてはいかがでしょうか。
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