県高校駅伝
市松男子は10位、女子は関東出場

 千葉県高校駅伝が10月26日、千葉県総合スポーツセンター東総運動場折り返しコースで行われ、男子は大会新記録の2時間4分33秒で八千代松陰が7連覇。専大松戸が5位に入賞し、関東駅伝に出場した。女子は、市立船橋が連覇した。市立松戸は男子は目標にしていた8位入賞に一歩届かず10位。女子は5位に入り、2009年以来の関東駅伝出場を果たした。

松戸市立松戸高校陸上競技部

 市松の男子は2時間14分41秒で、16位だった昨年よりも約10分記録を縮めた。1区の森田瑛仁選手が2年生、5区の長友翔馬選手が3年生で、2区の水津幸大選手、3区の妹尾海俐選手、4区の奥山泰成選手、6区の市川大惺選手、7区のナフマルリ飛真選手が1年生。7区間中5区間を1年生が走った。エースが集う1区が10キロで最長区間。3区が8・1075キロ、4区が8・0875キロでその次に長い。6区と7区が5キロで2区と5区が3キロ。市松は、1区を7位で好スタート。2区は区間14位で10位に番手を下げたが、3区以降は区間9位、10位、6位、6位、10位と10位以内でまとめ、総合10位でゴールした。
 蓑和廣太朗監督は、「下級生中心に組んだメンバーの中で、小さなミスはありましたが、個人個人で見ればそれぞれがほぼ力通りに走ってくれたと思う。今年、中学校の時から力のある選手たちが駅伝で活躍したいという気持ちを持って入学してくれて、その子たちが着実に力をつけて、選手の座を勝ち取ったという形です。1区、3区、4区が男子ではエース区間になりますが、他の学校は3年生が走るなか、うちは下級生がその区間を担った。来年以降戦力としては十分だと思う」と話した。
 3区を走った妹尾選手は古ヶ崎中の出身で、サッカーをしていたが東葛駅伝、県駅伝にも出場し、2年の時には関東駅伝で3位に入った。高校でもサッカーを続けるつもりだったが、蓑和監督に声をかけられて市松に入ったという。「入る時に、蓑和先生からエースとしてチームを引っ張ってほしいと言われたが、入ってみると自分と同じぐらいの力を持った人が何人もいて、そういうライバルがいるからこそ、いつも楽しい雰囲気で練習ができている。入学してよかったとずっと思っています。一番の目標はインターハイに出て3000メートル障害で優勝すること。チームのみんなで努力することはもちろんですけど、自分の努力は欠かさず続けていきたい。駅伝では来年は関東に出て入賞したい」と話していた。

男子市松1区の森田瑛仁選手

男子市松2区の水津幸大選手

男子市松3区の妹尾海俐選手

男子市松4区の奥山泰成選手

男子市松5区の長友翔馬選手

男子市松6区の市川大惺選手

男子市松7区のナフマルリ飛真選手

 女子は、エースの松島和花選手(2年)が体調不良で走れない中、関東駅伝出場を果たした。1区(6キロ)の森下美咲選手(2年)が8位で2区(4・0975キロ)の橋場菜々華選手(2年)にタスキをつなぐと、橋場選手は区間4位の走りで5位まで順位を上げ、3区(3キロ)の上舞彩心選手(1年)が区間5位、4区(3キロ)の山縣華音選手(2年)が区間2位、5区(5キロ)の鈴木あすか選手(1年)が区間3位の走りで総合5位でゴールした。
 蓑和監督によると、もし松島選手が走っていれば、山縣選手がメンバーから外れていたかもしれない、という。その山縣選手が区間2位の走りを見せてくれた。「逆境に強い、自分でチャンスをものにする力がある、気持ちの強い子です。10月の初めには5番目と6番目に力の差があったが、松島が外れることになった時に、山縣が一気にその差を埋めてくれて、層が厚くなった」と話す。
 1区を走った森下選手は「去年関東大会に行けなかった分、今年は絶対に行くという気持ちで走った。後ろに4人の速い仲間がついていたから自信を持って走れた。自分がいい順位で持ってこられなくても、後ろの子たちが最後までタスキをつないでくれる、という思いで走りました。2区から順位を上げてくれて、関東大会の最低ライン(6位以内)まで持ってきてくれて、アンカーの(鈴木)あすかは1年生なんですが、最初から飛ばしていって、流経大柏(4位)と競るぐらいの順位で帰ってきてくれた。去年も1区を走らせていただいたんですが、その時よりもタイムが45秒くらい良くなって、蓑和先生がいつも指導してくださっているお陰だし、男女関係なく切磋琢磨して練習できているお陰だと思います。(松島)和花の信頼は大きかったので、走れないとなった時に不安はありましたが、(上舞)彩心、(山縣)華音がすごく練習を積めてきて、華音は中距離の選手なんですが、長距離でも対応できる選手になってくれた。来年は3位以内を目指してがんばりたい。男女学年を問わず仲がいいから、毎日部活に来るのも楽しいし、男子の走りを見て刺激をもらえるところもある。女子同士もレベルが上がってきているので、切磋琢磨していい雰囲気で練習できていると思います」と話した。
 県大会の女子のタイムは1時間15分52秒。県大会後に体調不良者が出て16日に群馬県の前橋総合運動公園で行われた関東大会ではベストの状態では臨めなかったが、1時間16分4秒で29位だった。
 今年から都道府県の優勝チームに加えて11の地区代表が都大路(全国高校駅伝)に出場できることになり、チャンスが広がった。男子は水戸葵陵(茨城県2位、関東8位)が北関東代表、西武台千葉(千葉県2位、関東2位)が南関東代表、女子は水城(茨城県2位、関東11位)が北関東代表、成田(千葉県2位、関東4位)が南関東代表に選ばれた。 ※写真提供=松戸市立松戸高校陸上競技部【戸田 照朗】

5位で関東駅伝出場を果たした市立松戸女子

市立松戸女子1区の森下美咲選手

市立松戸女子2区の橋場菜々華選手

市立松戸女子3区の上舞彩心選手

市立松戸女子4区の山縣華音選手

女子5区で流経大柏と競り合う市立松戸の鈴木あすか選手

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