須﨑選手銅メダル
パリ五輪 地元六実でパブリックビューイング
8日(日本時間)、パリ五輪のレスリング女子フリースタイル50キロ級3位決定戦で、松戸市出身の須﨑優衣選手がウクライナのオクサナ・リバチ選手にテクニカルスペリオリティー勝ちし、銅メダルを獲得した。地元の六実市民センターでパブリックビューイングが行われ、深夜から早朝の試合にも関わらず、約200人が来場し、須﨑選手を応援した。 【戸田 照朗】
須﨑選手は世界選手権4度優勝、2021年の東京五輪では全試合テクニカルスペリオリティー勝ちと、圧倒的な強さを見せ、今回のパリ五輪でも連続金メダルが期待されていた。しかし、6日(日本時間)1回戦のビネシュ選手(インド)にまさかの敗退。ビネシュ選手が決勝に進んだために敗者復活戦への出場権を得た。ビネシュ選手は体重超過で失格となったため、須﨑選手は直接3位決定戦に進出することが決まった。3位決定戦では、いつもの圧倒的な強さを見せ、テクニカルスペリオリティーで勝利した。
六実三小・六実中学校の同級生4人と来場し、小学校5・6年生では須﨑選手とクラスメイトだったという武藤雄士さん(25・会社員)は、「(1回戦で負けたことについて)国を背負って頑張ってくれているのだし、他の競技でも金をとれなくて謝っている方がいらしたけど、そんなこと言わないで、自分らしくがんばってほしい。(3位決定戦は)あれくらい攻めていくのが須﨑のプレースタイルだと思いますし、やっぱり強かった。あれが本来の姿なんじゃないかと思いました」と話した。
六実・六高台須﨑優衣後援会の石井勇会長(66)は、「六実中央公園に東京五輪金メダル記念のプレートをみなさんの募金で建てましたが、『須﨑優衣 0・01%の可能性を信じて 諦めなければ夢は叶う』と彫られています。東京五輪の時も国内選考会で1度負けて、もう無理かなというなかでチャンスが訪れ、あのような強さで優勝した。今回もとにかく諦めないというその姿勢がすばらしい。あなたの頑張りに感動と力をもらえるから、周りのためではなく自分のためにがんばってほしい、といつも話しています。みんなで応援できたことがこの地域にとって幸せだし、近隣から駆けつけてくださった方もいっぱいいたと思います。感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。
石井会長によると須﨑選手は、毎年地元の髙靇神社で初詣をしているという。
村竹選手110mHで5位
この日は須﨑選手の試合の前に村竹ラシッド選手(松戸市出身)の陸上男子110メートルハードルの準決勝が行われ、13秒26の1組4着で、決勝に進出した。パブリックビューイング会場では、村竹選手にも声援が送られた。村竹選手は翌日の決勝で日本人として初めて5位入賞を果たした。