より心が病める時代にはいった(読者投稿)
来年は天皇陛下の退位で、新しい年号となるのだろう。昭和生まれのわたしは、3つの時代を生きることになる。
この30年を振り返ってみると、本当にいろいろなことがあった。バブルがはじけて自営業の我が家にもジワジワと影響し、資金繰りに四苦八苦した。とにかく、従業員には給料を払わなければと、夜もまんじりと眠れない日もあった。
そうした中で、手書きの書類がワープロになりパソコンになっていった。今は、小学生もパソコン、スマホを持っている。9人の若い女性などが殺害されるという戦慄が走るようなおぞましい事件があったが、SNS、ツイッターなどで、全く知らない者同士が殺したり殺されたりする時代だ。
また、東日本大震災でわたしのふるさと、岩手県は大被害を受けた。6年たった今も大きな傷跡が残っている。
「地球の内部を掘って調べ災害を防ぐようにはできないものか」という質問に、ある天気予報士が「地球の中をいじってはいけないですね」と答えておられたが、科学が進歩しても天災に対しては限界があることを痛感した。また、災害を通して国内外のボランティアが力を出し合った。良きグローバル化の時代ともいえる。
東大名誉教授の御厨貴は「量から質への転換に踏み出した時代」と平成を評しておられるが、より心が病める時代に入ったとも言えるように思える。
(常盤平・ときばあちゃん)